韓流アーカイブ: 韓流★ラーメン館

ノクチャクロレラミョン[녹차클로렐라면]【韓国ヤクルト】

時期尚早、というか、もうちょっと王道の商品を紹介してからのほうがいいのですが、いきなり変な物ですみません。(^_^;)
韓国ヤクルトの【緑茶クロレラ麺】です。ヤクルトなのでクロレラ。わかりやすいですね。

ryokucha_01.jpg パッケージを見ていただけばおわかりになると思うのですが、麺が緑色です(^_^;)
これは、緑茶(の色素)を練り込んでいるからです。日本では以前からよくそうめんや冷麦にこういう加工をしますが、まあ、悪い言い方をすればそれを真似したのですね。

このパッケージは最近見かけるようになったのですが、以前にも同じような緑色の麺はありました(スンミョンクロレラ)ので、リニューアル商品ということかもしれません。
ただし、以前は緑茶とは言っていなかったように思います。クロレラだから緑、というイメージだったんですが、お茶の色だったんですね(^_^;)

ryokucha_02.jpg 基本的に、ヘルシーな食品であることが売りのようです。でも、日本人の感覚だと、ラーメンってジャンクフードですから、そもそもヘルシー指向の人は食べないだろう、と思うのですが・・・。国民性でしょうか。

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ryokucha_howto.jpg ところで、このラーメンは全く辛くありません。添付の加薬にはちょこっとだけトウガラシのかけらが入っていますが、ほんの薬味程度。味付けは塩味ベースでごく淡泊です。パッケージには「やさしい味」と書かれており、辛い味付けが苦手な女性や子供をセグメントした商品と見えます。

麺はご覧の通り、やりすぎに近い緑色。ほんとに、この色です。日本式の縮れ麺で、食感もかなり日本のラーメンに近いです。

総じて無難な印象。特に韓国というイメージではないので、これでしたらサッポロ一番やチャルメラを食べた方がいいかも。


茹で時間:4分/麺:中細麺
辛さ:tongarashi_level00.png

。。○。。○。。○。。○。。○。。○。。○。。○



ちなみに、パッケージの裏表にMSG無첨가(無添加)という文字が見えますが、MSGとはL-グルタミン酸ナトリウム。味の素もグルタミン酸ナトリウムですが、ここでは「化学調味料」くらいの意味。3、4年前、池袋などを中心に「無化調ラーメン」というのが流行ったでしょう? あれです。

ryokucha_tokucho.jpg
右の画像は、袋のウラに書いてある「製品特徴」ですが、

イ.緑茶とクロレラの緑色の麺です
ロ.MSGの添加をやめました
ハ.優しい味でお子様のおやつに最適

と書いてあります。

無化調ラーメンはどうしても淡泊になるため、魚介の出汁を入れたり、店ごとに工夫が見られましたが、このラーメンはそのへんの工夫が無く、薄味の感を免れません。

池袋ウエストゲートパーク/ラーメン戦争』の一節、「無化調だから美味いワケじゃない、化学調味料も少し入った方が美味いんだ」には妙に納得されるものがありました。

それはともかく、この表示がどうも、アチラのお役所から叱られているようです。

こちらをご覧下さい。→『食品安全情報blog』

ようは「MSG無添加」という文言を無化調の意味に使っているのは消費者に対し誤解を与えることになる、という趣旨のようです。メーカーとしては敢えて消費者を欺くつもりはないでしょうが、屁理屈を言えば、「グルタミン酸ナトリウム」さえ使わなければ、表示としては間違ってはいないわけですから、無化調と同義とは言えません。

無添加とか無化調ではなく、むしろ、何を入れているかを書け、ということですね。
「無~」という表示は事実上ほとんど意味をなさないイメージ広告(悪く言えば欺瞞)である、と。
これは日本の場合にも言えそうですね。

日経レストランオンライン

なお、↑↑ を読むと、「味の素」はサトウキビ原料であり、純粋に化学合成される化学調味料とは分けて考えるべき、のようです。味の素にはアスパルテームという、サトウキビ原料の人工甘味料もありますね。

グルタミン酸以外の調味料としては、イノシン酸ナトリウム(「いの一番」)などがあります。イノシン酸は主としてかつおだしの成分です。

蛇足ですが、最近はソウルのレストランで出すキムチにもMSGの類が入っています。(食べると判ります。)
さすがにキムチは無化調の方が美味しいと思いますよ。作るのも、保存するのも手間の掛かる食品ですから、理屈としては判るのですが、観光客から見るとちょっと、残念ですね。
まいにち食べているソウルっ子たちは気にもしていない様子ですが・・・。

【コラム】スープはラスト★じゃないのダ

韓国ラーメンには意外な盲点があるのです。(^_^;)


日本のインスタントラーメンの調理法は、基本的にスープをラストに入れますよね。 これはみそ汁と同じ発想で、風味を重視するからで、煮詰めることによって 風味が損なわれるのを嫌うからなのですが、韓国は感覚が違います。


韓国ラーメンのスープは、割り下として先に入れてしまいます。 ラーメンとかやくとスープ、全ていっぺんに入れてぐつぐつ煮込みます。 ラーメンは煮込み料理なのです。 実は、あちらのみそ汁も全く同じで、沸騰するまで煮込むのが普通です。


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韓国ラーメンの袋の裏には、調理法が絵入りで説明されていますが、 スープをラーメンと同時に投入している絵があるので、確かめてみて下さい。 日本のラーメンの調理説明図には、スープはたいてい3番目に出てきますよね (^-^)b


余談ですが、最近よく見かけるようになったタイの袋ラーメンもやはり、 麺と同時にスープを入れるよう書いてあります。


スープは後で、は日本独特のスタイルのようです。

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シンラミョン[辛라면]【農心/NONGSHIM】

shin_lamyon01.jpg shin_lamyon02.jpg

韓国ラーメンの代名詞、「」と大書された赤いパッケージが強烈な、辛(シン)ラーメン


辛い!
汗と鼻水が怒濤のように噴き出します。仲間同士で食べるならネタにもなりますが、恋人と一緒の時には絶対に食べない方が良いでしょう。せっかくのムードが台無しです。


初めて食べる方は、スープを全量入れないこと。半分・・・いやいや、3分の1でも十分辛いです。
全量入れるなら、胃腸が拒否反応を示す可能性もありますので、お尻の覚悟は一応、しておきましょう。「暴君ハバネロ」を一袋食べてもお尻が無事な人なら、まあ、大丈夫だと思います。(尾籠な話ですみません)

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麺は太め。もっちりとした食感で、日本のラーメンにはない食べ応えがあり、食べ慣れると日本のラーメンが物足りなくなります。ただし、最近少し変えたのか、以前よりややスリムになったように感じます。麺の見た目も日本のラーメンに近くなりました。それでも、4分30秒煮込んでもくたっとならない腰の強さは健在。


乾燥野菜がかやくとしてついてきますが、いささか足りないので、白菜などを追加して調理した方が(辛みを和らげる意味でも)良いでしょう。卵を割り落として、絡めて食べるのもお奨めです。


麺の太さ:中太麺 茹で時間:4分30秒
辛さ:

tongarashi_level03.png

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shin_lamyon_4min30sec.jpg

← 袋のウラに表示されている[調理方法]。茹で時間は4分30秒となっています。

← 希望小売売価650ウォンですね。日本円だと、今現在(2008/04/08)の相場で約65円です。
灯台守が知っている限りでは、日本での最安値は85円でした。

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【コラム】チゲにはサリラーメン★なのダ

ブデチゲ(軍隊鍋)」という韓国料理があります。ウィンナーやスパム、卵、ビーフン、ジャガイモ、白菜などと一緒にラーメンが入っています。これが「サリラーメン」で、これもインスタント麺です。


ブデチゲは韓国人に言わせると卑俗な食べ物で、お客に食べさせるようなものじゃない、らしいのですが、日本人には総じてウケがよく、「また食べたい」という人が多いです。(もちろん辛いです!)


最近は日本にも韓国料理店が増え、ブデチゲをやっている店も散見されますので、東京なら大久保上野あたりで、韓国料理店を覗いてみて下さい。卑俗な食べ物なので(^_^;)、 場末っぽい店や学生相手の店がよくメニューに載せています。


ラーメンサリはブデチゲ以外の鍋にも入れて貰えることが多いので、チゲを食べているときに「アジュンマ、ラミョンサリ、ヂュセヨ!」と言えば、店のおばちゃん(アジュンマ)が、山と積んだインスタントラーメンを運んできて、何のためらいもなく、ばりばりと手で割りながら鍋に放り込んでくれます。私も最初に見たときはびっくりしました。


ただし、基本的に鍋料理は2人からでないと注文できませんので、出来るだけ大人数で食べるのがお奨めです。


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ブデチゲの本場は、ソウル特別市の北に隣接する議政府(ウィジョンブ)というところです。ソウル駅から地下鉄1号線が直通運転しています。地下鉄の終点、北議政府の一つ手前で降りて下さい。もちろん、ソウル市内にも美味しいブデチゲの店はたくさんありますので探してみるのも一興です。


もし、一人旅で韓国へ行ったときに食べたいと仰る方は、ソウル特別市のすぐ南に接する水原(スウォン)という街の、国鉄の駅にあるフードコートで「ブデラミョン」というのを出しているはずです。なんと、軍隊ラーメンの名前のままに飯盒(はんごう)に入って出てきます。話題造りにも絶好ですから、一度お試しあれ。

水原駅へは、ソウルから韓国国鉄・京釜線(ソウル地下鉄1号線直通)が通じています。水原は急行も停車する地方都市で、三星【SAMSUNG】のふるさとです。

アンソンタンミョン[安城湯麺]【農心/NONGSHIM】

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『シンラミョン』(辛ラーメン)と並ぶ、韓国ラーメンのメジャーブランドです。

漢字で大きく「安城湯麺」と書かれたオレンジ色のパッケージはパッと目を引き、 大きなスーパーのラーメン売り場でもすぐに見つけることが出来ます。

パッケージには大きく「クスハン・・・(香ばしい・・・)」の金文字が躍り、 調理例の写真は、日本で言うところの『鍋焼きうどん』そのもの。


チゲの名前を冠した他のラーメンとは違い、インスタントラーメンとして独自の味を追求していて、 時流に流されない老舗の味と言えそうです。


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麺は中太。日本の標準的なインスタントラーメンより少し太いですが、韓国ラーメンの中では 細い部類ではないでしょうか。食感も日本のラーメンに近く、それでいてノンシムの麺に共通の もちもちした歯ごたえも持っています。


スープは醤油、ごま油などを使った鍋焼きうどん風。辛みは比較的少なく、食べやすい味です。 と、言っても、ある程度辛さに耐性のある人にとっては、という注釈付きです。 基本的に辛いのが苦手な方にはやはり辛く感じられると思います。


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この商品は韓国ラーメンの中では最安値のグループに属し、ほとんどのラーメンで 当然のように付属している『乾燥かやく』が付属しません。スープの小袋のみです。

ですので、野菜などの具を少し足してやりませんと、素ラーメンになってしまいます。 どんな具にも合う万能ラーメンですので、干しエビを入れたり、ウィンナーやベーコンを 入れてみるのも良いと思います。


麺の太さ:中細/ゆで時間:5分/辛さ:tongarashi_level01.png



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↑ 日本で売られているパッケージには日本語による調理方法が載っています。韓流ブームに乗って登場した日本向けバージョンです。農心の日本法人[ノンシムジャパン]が販売しています。


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【韓ラーメントリビア】

安城湯麺の「安城」は、京畿道安城市に由来します。安城には農心のスープ工場があります。そこから生まれた商品ということで、この商品名になっているのかと思われます。


韓国新幹線KTXにソウルから乗車し、3番目の停車駅、天安牙山(チョナンアサン)付近で左側の車窓に[NONG SHIM]という大きな看板が見えます。
ノンシムの本社はソウル市新大方(シンデバン)にありますが、これは安養工場です。



余談ですが、東京方面から上越新幹線に乗ると、高崎を過ぎたあたりで右の車窓に『サッポロ一番』の大きな看板が目に入ります。日本を代表するこのラーメンを製造しているサンヨー食品は群馬県前橋の会社ですが、現在は本社を東京に置いています。

新幹線がらみで、なんだか面白い符合だなぁ、と思います。鉄ネタですね。

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↑ KTX(韓国高速鉄道)の列車です。龍山駅で。(クリックで拡大)

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ヘムルラミョン[해물라면]【paldo-韓国ヤクルト】

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トップバッターはちょっとレア?な「Paldo」ブランドの【ヘムルラミョン】。

ヘムルとは「海産物」のこと。ラミョンはラーメン。つまり「海鮮ラーメン」です。

韓国のラーメンは「チゲ」になぞらえた名前がついていることが多いですが、これもその一つ。 「ヘムルテンジャンチゲ」と言えば、タコやイカ、エビなどが入った海鮮鍋。

チゲ、と言えばたいてい辛いものですが、ヘムルテンジャンチゲはとびきり辛い鍋の一つ。 このラーメンのスープも、かなり辛い部類に入る味です。

ノンシムの有名な【シンラミョン】(辛ラーメン)と拮抗する辛さですが、ノンシム系の辛みとは 微妙に違う味わい。ピリッとする辛みがシャープで、日本の鷹の爪を思わせるキレがあります。


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ちなみに袋に書いてあることを直訳しますと、
もっと辛くてぴりぴりして凉しい
もっと辛い、とは、辛ラーメンに対して、でしょうね。たぶん。涼しい=シウォンハン(シウォナダ)という言い回しは、韓国人の好む言い方で、ようは、辛いというのと同義。ようするに、辛くて、辛くて、辛い。おいおい・・・(^_^;;;;


おなじく、左の方にある金色の吹き出しは「逸品」。よほど自信があると見えます。値段も少し高めなので、日本で言うと「中華三昧」や「華味餐庁」(古!)のようなポジションでしょうか。


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付属する乾燥具材にはエビを中心にタコなど海産物がたっぷり。 エビの出汁が良く利いていますので、付属のかやくに白菜などの葉物を少し足してやれば、より美味しくいただけると思います。

麺は中細でコシがあり、日本式ラーメンに近い感じです。


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↑ 作り方の説明です。ハングルが読めなくても、数字を拾うだけでだいたい判りますよね? 550ccの沸騰したお湯で4分間煮込む、というわけです。スープは先に入れますのでご注意!

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↑ paldo のロゴです ↑ 韓国ヤクルトはこのpaldoのブランドと、『ヤクルト』のロゴと両方あり、

少し高いほうを『paldo』にしているようです。

ロゴの前に添えてある文字は、「風変わりな楽しみ」。・・・自分で言うか☆\(^。^;)

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↑ 社名表記です ↑ 「ハングッヤクルトゥ」と読みます。そのまんまです。(^_^;)




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【韓ラーメントリビア】


ヤクルトは韓国でもヤクルトレディがドアツードアで配達しています。ただし、あちらのヤクルトレディは原付バイクを利用していますので、日本よりちょっと楽そう。


日本のヤクルトはラーメンを出していませんが、これを逆輸入してスーパーで売ってみたら面白いのでは。その場合は日本向けにちょっと辛みを減らしたほうがいいかもしれませんね。(^o^)


yakult-lady.jpg

ソウル郊外、奉天(ポンチョン)の街角で見かけたヤクルトレディ。カートに積んだ箱にヤクルトが入っています。ちなみに、手前のごっついバイクは関係ありません(^_^;)

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